仕事柄、全国の高校入試問題を解く。
4月から、新卒の先生たちは、週に2県ずつのペースで解き進める。
新人研修の役目を仰せつかっているので、
● 僕も同じペースで解く
新卒の先生たちは、これ以外に週3回の早出の研修に、
休日返上での翌週授業の予習やら、何やらやるわけだ。
1年間、休日らしい休日はなかろう。
そういう苦労を想像するのにも大事だ。
● という
わけで、毎回解くたびに、どんなだったかメモを残す。
※47都道府県をあいうえお順で解いてるが,青森愛知茨城とかはすでに解いちゃった後なので,岡山県からはじめる。
● 2012岡山県 公立高校入試問題(岡山県私塾連盟さんHPより)
問いは全部で5。平均は60.6点(KATEKYO学院さんHP)。
1:計算+小問、2:資料の整理、3:関数、4:連立方程式、5:相似の証明+三平方の計算
難易度:★☆☆☆☆
○ 問1
計算は非常に平易。小問に確率、相似比と面積比の相関、点と直線からの垂線の作図。
確率は4枚のカード。枚数が抑えられてる。
相似と面積は、円だが相似比も面積も問題文で与えられてる。しかも1:3と4π。する計算は4π×9。
作図も垂線のみの単発で、簡単。
○ 問2
中1の移行内容の「資料の整理」だが、基本的に人数を数えて、%にする相対度数のみで答えは全て割り切れて商は簡単な整数に。モードやメジアン求値なし。
関数だが、パラボラアンテナで、電波が同時に同じ点に集まることを証明する問題。解いてて面白かった。三平方と2乗に比例する関数を合わせる。だが穴埋めで空欄は4つのみなので優しい印象。
連立方程式で、途中式も書かせる。題材は相変わらず面白い。白玉を作るためにスーパーに買い出しする話。中2の定期試験ぐらい。
半円に相似と三平方。①は円周角、平行線の錯角を使い、相似の証明後、②の(ア)は長さだけ与えて角度を聞いてるので察しが良ければ1:1:√2と2:1:√3を使用と気づき,(イ)以降はいよいよいい感じの難易度に。
● 神奈川のかつての旧独自入試と
比べてしまうと,どうしてもかなり平易に見えてしまう。
トップ校レベルの子なら満点になる内容なのかも知れない。
● そして岡山県には
岡山県私塾連盟という機構が存在すると知る。今回の更新ではかなりお世話になりました。県HPよりも。
岡山県私塾連盟:http://kenjukuren.jp/kakomon/
子どもたちの教育にまじめに注視する大人が,これだけ存在するのは純粋にすごいなあと感じた。
過去問や,解説・講評なども行っている。
神奈川の私塾は,いい意味でも悪い意味でも対立構造の先にまだ行けていないような気もする。
元来,私塾ってなんなのか,つまり僕の生業はどういうものなのか,少し考えさせられた。
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