息子が言うのだ。
● あのねぇ
妹が風邪でゲホゲホ。1歳だから夜中に泣きまくる。お嫁は疲労困憊。脳みそこねこね。
息子がKYに大声で言い始めるわけだ。
● あのねぇ、僕ね
ユネッサンの夢を見たんだ。
あの日、というのは、いつか分からなくなったから。あの日ね。
夢を見たの。
ユネッサン、楽しかったなあ。
● なんと
可愛らしいことか。
あんまり可愛らしい場合、僕は息子の足裏を指圧してあげたりする浪越っぷり。
昼間、友人と遊び、時々リードされまくり。誰に似たのか。
不本意そうに見え(本人曰く楽しい、とのことなのでよし)。
なんか、可愛らしく、健気すぎて、足裏押したり、ふくらはぎトントンしてやったり。
● はじめは
イチロー選手のご尊父が
● 足のマッサージを毎夜してあげてた
という話からだったが、
何か、
● 息子は
親父が息子の足マッサージをすることに、全く
● 違和感がない
その夜
● 晩飯のあと
休みの日ぐらいと洗い物をやってた僕のほうへ
寝支度の終わった息子がしずしずと?だっけ、おずおずとだっけ
● 来て
言うわけだ。
ーお父さんとね、行ったあの旅行が楽しかったんだー
なに?と聞くと続けて言う
ー15階から見たら、夜なのに駅が見えたんだよなあ
● 正直
記憶に無い。
大丈夫か。俺かまたは俺の息子のどちらか。または両方。
● 聞いていくと
2013年に行った、長崎旅行のことらしい。
ー路面電車が走ってたんだあ
なるほど。
15階だったかは忘れたが、朝飯の食堂が高階で、見晴らしがよく、海もガスタンクも、何もかも見えた。
そして福の湯とかいう、山の中腹にある温泉が、息子の大のお気に入りとなる。
バイキングで、チョコレートフォンデュがあったのが決め手だろう。
● なるほど
最近、「怖い夢」は見なくなったんだなあ、前はよく、夜中に起きて泣いていた。
良かった。
など思い、その翌日、結構な「怖い夢」を父は見てたわけだが。
● 時は戻り
寝掛けに息子が、またお父さんと行きたいなあ、なんて言う。
足を揉んで、これだけなびいてくれるなら、毎晩でも揉んでやろう。
● で先述の
ユネッサンへは、夏がいいんだそう。
ー夏にさあ、暑い中行ったほうがユネッサンはいいんだよなあ。冬だとハックションする
一度、春先に行った覚えがある。
僕と嫁は閉口し、息子は祖父母と戯れてた気がする。あはははと笑ってた記憶があるが、なんだ寒かったのか。
● 夏かあ
息子は「冬が好き」と公言する男だ。夏は暑いから嫌いだそう。なんたるデブ理論。遺伝子とは恐ろしい。
その息子が
● 夏は夜
ならぬユネッサンと来る。
今年は、夏休みがなく、次の長期休暇は11月までない。ウホー。久しぶりに来たぜ塾講師の本気。家族<仕事だぜぇ。
● なので
夏じゃなくてもユネッサン行こうか、というと息子が首を横に振る。
ー今は、もう、夏だよ。
ん?
ー夏はねえ、5,6,7月なんだよ
● 惜しい。
息子歳時記。夏は4,5,6月なんだよ。
だからどこかでユネッサンに行かねばなるまい。今月中に。