flex&bisonの勉強

をしてる。

IMG_9153

これ。
今わかった所までの覚え書き。

● 近況

 youtubeへは下記をアップロード。

 ゲームのメインループをクラスに切り出してみたという話。

● で、いよいよ次は

 スクリプトの解析をする処理。アドベンチャーゲームだから。
 シナリオを書いたテキストファイルを読み込んで、ゲームを動かしてみたい。

 で現状下記がボツに。

  1. logo.gif lua :スクリプト言語。いろいろ目処立たず。
  2. kirikiri_inside_small吉里吉里:windows版のよう。なのと、すごい存在感。手を出すとここまで撮った動画が無為になるため見て見ぬふり。

 というわけで自分でつくることにした。

● スクリプトファイルを

 単語単位に分けるのがflex

fade 0           画面の輝度を0に
load "awesome.jpg"    背景画像をロード
fade 0 to 100 in 500   画面の輝度を0から100%まで500ミリ秒で

wait            ユーザ入力を待つ

 こういうのを。

fade
0
load
awesome.jpg
fade
0
to
100
in
500
wait

 こういう風に直してくれるのがflex
 ありがとうflex

● これやるためのflexコードが

 こんな感じ。

%{
#include "myparser.tab.h"
%}

%%

<INITIAL>"fade"		{ return FADE; }
<INITIAL>"load"		{ return LOAD; }
<INITIAL>"to"			{ return TO; }
<INITIAL>"in"			{ return IN; }
<INITIAL>"wait"		{ return WAIT; }
<INITIAL>[0-9]+		{ yylval.integer_value = atoi(yytext); return INT_VALUE; }
<INITIAL>[ \t]		{ }
<INITIAL>"\""			{ yylval.string_literal[0] = '\0'; BEGIN _LITERAL; }
<_LITERAL>"\""		{ BEGIN INITIAL; return STR_LITERAL; }
<_LITERAL>.			{ strcat(yylval.string_literal, yytext); }

%%

 flexにお願いするとこれを元に、C言語のコードを生成してくれる。
 そのC言語のコードの冒頭あたりに

#include "myparser.tab.h"

 が挿入される。

 また、

<INITIAL>"fade"		{ return FADE; }

 と書いておくと、
 入力されたファイルの中に「fade」という単語が見つかったら、「return FADE;」を実行するようなC言語のコードが生成される感じだ。

 このときFADEは記号定数だが、宣言部分を生成してくれるのはbison

● bisonの方のコードが

 これで

%{
#include "stdio.h"
extern int yylex();
extern int yyerror(char *);
%}

%union {
	int integer_value;
	char string_literal[2048];
}

%token FADE LOAD TO IN WAIT
%token <integer_value> INT_VALUE
%token <string_literal> STR_LITERAL

%%

program			: /* empty or.. */
				| program command
				;

command			: FADE INT_VALUE { printf("fade to %d\n", $2); }
				| LOAD STR_LITERAL { printf("load the file named: '%s'\n", $2); }
				| FADE INT_VALUE TO INT_VALUE IN INT_VALUE { printf("fade from %d to %d in %d milli second\n", $2, $4, $6); }
				| WAIT { printf("ordered to wait.\n"); }
				;

 これの

%token FADE LOAD TO IN WAIT

 ここで指定したやつが”myparser.tab.h”に

#define FADE 258
#define LOAD 259
#define TO 260
#define IN 261
#define WAIT 262
 :

 みたく展開される。これをさっきflexのほうで

#include "myparser.tab.h"

 として読み込んでいる。
 だからflexが読み込むファイルの中に

<INITIAL>"fade"		{ return FADE; }

 とあっても、FADEがdefineされているので通る。

● あとは

mylange.c

#include <stdio.h>
#include "myparser.tab.h"

int yyerror(char *s) {
	printf("yyerror(): %s", s);
	return -1;
}

int yywrap(void) {
	return 1;
}

extern int yyparse(void);

int main() {
	yyparse();
	return 0;
}

 これでmain()からyyparse()を呼び出す。
 yyparse()が、bisonが生成したコード(構文解析器)の処理呼び出しになっている。
 yyparse()の中では、flexが生成したコード(字句解析器)の処理(単語単位で取り出す処理)を使うという寸法。

 yyerror()とyywrap()はこんな感じで定義しておくらしい(いい加減)。

● 実行結果

 こんな感じ。

$ ./mylang < sample.txt
fade to 0
load the file named: 'awesome.jpg'
fade from 0 to 100 in 500 milli second
ordered to wait.
$

 なんか元のスクリプトと同じような出力にしてしまった・・。
 けど正真正銘、字句解析器→構文解析器を通した結果出力。

● はじめ

 特に理解がいかなかったのがflex生成コードと、
 bisonが生成したコードの結びつき具合。

● 現在は

 flexとbisonが出してくれたCコードを、
 ゲームメインのC++から呼び出すときの齟齬が出ないか恐る恐るリンク中。