うちで言うイヤミ

 お嫁が「んもう」と言う。
 悩ましげだ。

● どうしたのと

 聞くと、靴下が、ブーツの中でたぶん

● イヤミになっている

 とのたまう。
 上がりはなでブーツを脱ぎ、そのまま居間へ。

 「んもう」

 というので、ビデオを構えると

● こんな

 なるほど、これは気持ち悪かろう。
 それをそのままにして居間まで歩いてくる所に、お嫁の狙いがある。

 確かにイヤミだ。こんな長いんだ。女物の靴下。

 しばし

● ひゃーひゃー笑い合って

 よくみると右足はもっと

 イヤミ過ぎる。

 踏んでる踏んでるよ、イヤミ部分けっこう踏んでる。ほぼ脱げてる。

 片方は踏んでみせている所に、お嫁の関西人としての狙いがある。