妖怪

 好きのお嫁曰く。未明。

−さっきな、夢を見てん。妖怪の夢。

● という

 お嫁は老人ホームを退職し、それから毎日早起きしてお弁当作ってくれる。
 それから毎日送り迎えしてくれる。

 疲れが高じて、風邪を引いて倒れてました。

● 僕は

 というと、不健康自慢。
 9/21に中3の入試模試がある。

● 模試というと

 本番と同じ環境にするために、朝8:40集合。というのは生徒で
 僕らは朝7:30集合。

 通勤に1時間半かかるから、帰りが午前1時なのに、起きるのが午前5時。

● うがー

 眠ーーーーーー
 という模試の早起きが、中学の体育祭と重なったり、台風で体育祭が延期されたりで

 9/21(日)5時起き/2時半就寝【模試のため】
 9/23(火)5時起き/2時半就寝【模試のため】
 9/24(水)5時起き/2時半就寝【模試のため】
 9/25(木)7時起き/2時半就寝【健康診断のため】
 9/26(金)7時起き/2時半就寝【保護者説明会のため】
 9/27(土)7時起き/2時半就寝【保護者説明会のため】
 9/28(日)7時起き/3時半就寝【試験対策補習(10:00〜22:00ぶっ続け)のため】

 平均4時間30分の睡眠時間だ。

● 9/25(木)【健康診断のため】

 って、健康なわけがないじゃん。
 しぬぜ。

 という恨み節に重ねて、
 翌週もそれに準ずる雰囲気。

● ただ、生徒と会うと、

 授業すると元気になるドーピング体質なので何とかできてる。
 で、お嫁の風邪も昨夜はだいぶよくなってきて、

● 京極夏彦の分厚い本と

 妖怪が滅法好きなお嫁曰く。未明。病み上がり。

−さっきな、夢を見てん。妖怪の夢。

● どういう話か聞くと

 真っ暗な夜の山道をお嫁が不安げに歩いていると、
 知らないお婆さんが追い付いてくる。

● 安心してお嫁が

−それでは一緒に山を下りましょう

 というと、お婆さんはキッパリと拒絶し、
 もの凄い速さで走り去ろうとする。

● なぜかお嫁キレる

−なんじゃごるあ待てやババァ

 とばかりに追いかけていくが、お婆さんの足が異常に速い。この世のものとも思えないほど。
 追いつかないのだそう。

 で、ようやく

● 石の階段みたいな所で

 追いつくのだそうだ。
 お婆さん、階段は苦手な様子だ。

 で、

● ガッって

−腕つかんでな、「待て言うとるやろーごるああぁぁ!」って怒鳴りつけてん。あれは

 妖怪やで。という。
 お婆さんが。

● という話を未明に聞く限り

 どう考えてもお嫁のほうが妖怪。暗い山道で凄い速さで追いかけられてお婆さん可哀そうだ。