月別アーカイブ: 2006年5月

小6倭人伝

気がつけばゴールデンウィークも終わりつつある。

前の更新が、塾の春期講習前夜だったのだから、
ゆうに1.2ヶ月ぐらい。。

すません。

● 男30歳、新米の塾講師(算数、数学、理科)です。

去年の暮れまでSEもどきやってました。6年。
で、塾講師に転職。

粛々と授業の準備をする様を書き綴っていきますよ。。

● と、いいつつも

まだこんな更新の無いページを見て下さってる方がいるかどうかも思案。

いつかやるといってた、このページ(PHPでがさごそ動いてる)の・・

  ・コメント書き込み機能(ふつうのブログらしく)
  ・画像アップ機能

なんかもまったくする気配ないままだ。
申し訳ないです。

● その後何をやってるかというと

こんな感じで頑張ってます。

・小4 算数
・小4 計算特訓授業
・小5 計算特訓授業
・小6 算数
・小6 計算特訓授業
・中1 数学×2クラス
・中2 数学×2クラス(習熟度別)
・中3 数学×2クラス(習熟度別)
・中2 理科×2クラス
・中3 理科

小5は計算特訓授業のみ。

各クラス、週に2コマずつ。

しかし週に25コマ。およそ1000数分。

予習、いっぱいいっぱいです。
(計算特訓授業は主に、生徒の計算練習結果をリアルタイムで丸付けするだけなので予習いらないですが (^^;)

● 小4算数

角の大きさ、というのを勉強する。

分度器の使い方から教えるが、みんななかなかうまく使えない様子。

塾では、学校より先取りで内容をやるので、
彼ら彼女らにとって、生まれて初めて見る
半円形の、なにやら妖しげな目盛の付いた器具の
使い方から教えてあげる必要あり。

本部の偉い先生にも相談したが、如何。

分度器の使い方レクチャー、意外に難易度高し。

「測りたい角を『覆い隠すように』分度器を当ててみよう」

という表現でなんとか乗り切る。

それから三角形。
二等辺三角形と、正三角形を勉強する。

三角形のすべての角を合わせると180度になる、
ってのを学校より先取りしてやったのには快感。

三角形を紙で作って、角を3つともちぎって、あてがうと横一直線。不〜思〜議〜♪

とやったが、
(僕一人だけ悦に入ってたが)
小4には「?」「それが、なにか?」な様子。

見せるタイミング、順番がうまくないのか思案。

いちおう、その後、
三角形の内角の2つまでを与えて、最後の1つを計算で求めるのとか、
三角定規についても、同じように計算で求めつつ覚えていったりとか、
は何とかこなせたけど、
もう少しびっくり感があると思ってたのでんんー。だ。

話がうまく伝わってなかったのか、
何か前もって伏線を与えてから見せるものなのか、思案・・。

で、5月からは、大きな数(兆とかの計算)の復習だ。

● 小5

計算特訓授業のみ。
教室長が生徒に混じって授業に入って来る。

新米としては少し心強くもあり、教室長、教室長業務とかはこの時間いいかったのかなー・・
とか思いつつ。

百マス計算とかも、小5相手に教室長も真剣にやるのだが、
しかし教室長、、、
来週こそ1分切れますように♪

● 小6算数

悩みの種だ。
色々書いても仕方がないのだが。

● サインは小6倭人伝

やる内容は「速さ」という単元だった。
全体として2,3月から含め「単位量当たりの大きさ」という単元。

割り算をして「1」あたりの量を求める、
そうすることで、複数の量の大小を比べることが出来るようになる。

のだが。

それ以前に、このクラスには色々と考えどころがある。

◯ もちろん僕の未熟さがあるんだが

塾講師になりたての時、彼らが小5の冬休みだったとき、
前任の先生から、
彼らのクラスを、彼らからすれば、僕が受け持つことに、急遽、変わった。

前任の先生は、他塾で教室長をやってたような感じの
長年やってきてらっしゃる方で、うちの塾に移って来たのだそうだ。

で、その先生は、数年前、
うちの教室が、この地域で立ち上がった当初からの
所謂「スターティングメンバー」だったそうだ。

その先生が教室から抜け、
急遽、僕がかれらのクラスを受け持つことになった。

◯ 僕、入る

当時の小5、そういえば既に、それぞれのキャラクターは
滲み出ていたのかも知れない。

彼らと会った当時、講師1週間目の僕は、

生徒の名前と顔を覚えることも、
宿題を出すことも、前回出した
宿題を確認することも、
毎回の授業の内容さえも、ままならなかった。

そんな中でも絶えず、生徒は僕を評価し続けていたのだろう。

◯ そして尽く事が起こる

最初に分かったのはカンニングだ。
机に何やら必死に書いてる。

または、真面目に授業を受けると宣言し、そのようを装い、
その裏で、お約束の手紙を回していたりする。

それに、講師として、彼らから見れば一介の教師として、気付いたとき、
一体、どうすれば
どう対処すれば最も適切なのか分からなかった。

まず、現行犯で取り押さえた上で、叱りつけた。

回してた手紙の類を、
僕の人生の中でも数本の指に数えられるほどの
華麗なるステップをもってして

ひったくってやった。「コルァァッ!」てな具合だ。

彼らからすれば、

現行犯で取り押さえるような先生ではなく、
もっとどんくさい先生であろうと見積もってたかも知れぬ彼らは
あっけなく取り押さえられた。

それから、必死で叱りつけた。

しばらく授業に集中させた後、授業の終わり5分ほど時間をとって
全員に向けて語った。

この「語り」というのが、うちの塾らしさなのかも知れない。
生徒に響くよう、必死で彼らの琴線を探り、そしてその弦を叩いた。

◯ かくして彼らの

カンニングの一件は終焉をみたのかも知れない。

少なくともその後確認してない。

他の先生も、特に文系の先生が(漢字テストの)カンニングについて
熱く語ってくれたらしい。

しかし僕はその時に、たぶんその更に深い辺りに根ざしてるもの、
というのを感じ切れてなかった。

◯ カンニングしてた子ら

というのは、一種のスリル感みたいなのを
感じるためにやってたわけではなく、
または、俺って悪いんだぜ〜みたいな感じで、
わざわざ怒られるようなことをしてたわけでもないのかも知れないと思った。

しばらくしてからだが。

◯ 彼らは

マジで、自分が勉強できないという恐怖感を抱いて、
必要に駆られてカンニングしてたように思った。

いや、必要に駆られて、というのは適切ではないかも知れない。

しかし彼らにしてみれば、家の人と言うのが必ず居て、
それは、彼らの受けた試験の類の冷徹なウォッチャーであり、
点が下がればすかさず、手厳しいコメントを添える。

◯ そして

彼らは、実際、学校の授業というのに着いて行けなくなってきている、という
恐怖感を、最近(小6のこの時期)
とみに感じているのだそうだ。

↑みたいな話はこないだ、彼らから直接、初めて聞いた。

僕らは、カンニングを封じることで、彼らの、一番近道で、一見安全な「出口」を

まず塞いだのだ。

結果として、彼らのあいまいなゴールの一つ、恐らくカンニングしてた彼らにとっては
長く不安で生命の危機感さえあるような暗い洞窟にある
唯一の出口を
軽く、葢をしてしまった格好なのかも知れないと思う。

その上で、僕は何も手を打たなかった。

◯ それは未熟さの

高校受験が主な使命の塾講師になりたての僕にしてみれば、
中学生の授業形態が至上。

どちらかというと、数学だと、今までの演習から、
「何か、規則性が見えて来ないだろうか」

と問いかけ、例えば乗法の公式だとか、

  (x+a)(x+b) = x^2 + 2*[ ]x + [ ]

の空欄に入るのを予想させたりしながら、
授業を進めるのだ。

◯ しかし小学生では

そういうのはあまり好ましくないと
相談してた、本部の数学の大御所の先生と話した。

小学生の算数というのは、言えばこんな考えかたもあるそうだ。

小学3年ぐらいまでは、一つ一つの法則(足し算、かけ算、九九、、)
を確実にでき、
確実に、単純な知識の組合せで解ける問題が続く。

小4ぐらいから、いよいよ、それらをベースに
発展的な組合せに入る。
のだそうだ。

まだよく分かってないけど、三角形の内角の和は180度で、
1つの角が70度、もう1つが60度なら、もう1つの角は何度?とか、
そういう感じなのかな。

◯ そういう場合でも

じゃあ2つを足すと?、そう130度だよね、
ちなみに3つを足すと?、ん180度だよね、よく覚えてたね、
じゃあ、2つ分かっててそれが130度で、3つ足すと180度なんだから?

ぐらい、
1ステップずつ解きほぐしてあげないと、普通は、
超難問になるんだそうだ。

僕が中学生と同じように、彼ら(当時小5)にしてた

「何か、規則性が見えて来ないだろうか」

なんてのは、彼らにとって愚問であり、苦痛でしかなく
もっと今の僕なりの恣意的な言い方で書けば、
彼らに「ばかを判定する問い」にしか聞こえなかったのかも知れない。

◯ もともと

ガキ大将的なのが数名いて、一人は、勉強が出来ないやつをとことん馬鹿にする。

むしろいじめる。

その精神構造にそもそも問題はあるような気はするがしかし、
少なくとも

そのガキ大将的なのが、僕の授業に変わってから
きっと大きなプレッシャーを受けてたんだろう。

「何か、規則性が見えて来ないだろうか」

なんていう、当時小5だった彼らにとってもしかすると極端に難問で、
クラスで1、2人しかぱっとは気付かないような
「ばかを判定する問い」にしか聞こえない問いを繰り返す授業だ。

そして、カンニングという出口を封じられた。
あんな生後いくばくも無いと思ってた彼らだが、人間の遺伝子をことごとく引き継いでいる。

◯ 更に弱いものを

TRAIN-TRAINだ。
意味も無く、突然自分より弱い者を殴ったり、授業中

「先生、俺って、そのへんの中学生より、もっと早くからこの塾に居たんだぜ。」
「だから俺って、そのへんの中学生より偉いんだけどなぁ・・」

など、君の悪いことを独りごちるようになってた。

言いたいことはこうだ。
もっと俺が安心して受けられるような授業をしろよ。

それは言いすぎかも知れない。

少なくとも、
俺がこんなに辛い思いをするのは理不尽じゃないか
という思いなのか、

◯ その他、いろいろ新人研修を

中途入社で、それはなるべく、新卒の人と差を広げたいためでもあり、
去年の12月からやってきたわけだ。

一日の長を享受したい。

で、そこそこ慣れてきたような気もしつつ、
しかし小6のクラスの状況に気を揉みつつ。

この4月から、新人研修が始まったわけだ。

新卒の人と一緒に研修する。

中には学生時代に5年も既に、この塾でアルバイトしてた人とかも居て、
そういう人は既に、レベルが違う感じだ。

模擬授業とかしても
かなりプロっぽいじゃないの。

◯ で、色々な新人研修を

受けながら考えたわけだ。

小学生って、少なくとも、次のようなのが大事なようだ。

 ・達成感
 ・勉強に対するやる気(やればできる感)

僕のやってた小6に対する授業には、
そのどっちもなかったなぁ、と。

いうわけで。

◯ やってみました

「満点テスト」

授業の始めでも、終わりでもどっちでもいいんだけど趣旨はこうだ。

  『必ず、頑張れば、満点とれる』

この感覚だ。

今回、小6には、授業の終わりの5分に配ってやらせることに。

◯ 焦点は

絶対に、満点とれる、ということ。

これで彼らに

 ・達成感
 ・勉強に対するやる気(やればできる感)

を与える。

しかも内容は、その日の授業でやった内容の基礎の基礎のみ。

絶対に、満点とれる。
しかも

◯ 授業をきっちり聞いてれば、それだけで完璧

という内容。

場合によっては、というか9割がた、
授業でやった問題と、数字までまったく同じ問題にしてる。

絶対に、満点が、毎授業、狙えるというのが味噌であり売りだ。

◯ ねらい

こんな感じだ。

・カンニングという出口を塞いだ変わりに、
 仮の(本物じゃないかも知れないけど)しかも非常に近い位置に出口を与える

  =>焦らなくてもいいんだ、という気持ちをまず持たせる

・この先生(=俺)の授業をきっちりまじめに聞いてれば、「満点」という結果が得られる
 と教え込む

  =>単なる悲壮感でしぶしぶ真面目に受ける算数、というのからの脱却

◯ これから

どうもってくかが勝負なんだろうなぁ。。

満点テストでいっぺん引き付けといてから、
がんがん巻き返し狙うつもり。

とりあえず、小6が一番の悩みの種なので、
これを楽しみにしつつ、楽しかったと振り返れるように頑張るですわ。

# 中1〜中3かきそびれた。